IPPOS~高齢者、認知機能が低下した人、みんなが迷わないまちづくり~
1 「みんなが迷わないまちづくり」の背景とは?
(1)共生社会の実現を推進するための認知症基本法の成立
2023年(令和5年)6月に認知症基本法が成立しました。その中で、「認知症の人にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるものを除去することにより、地域において安全にかつ安心して自立した日常生活を営むことができるようにする」ことがうたわれています。
認知機能が低下した人がわかりやすいまちは、そうでない人々にとってもわかりやすいまちとなると思います。
(2)認知症の人の増加と介護世代への影響
認知症の人は増加していますが、80歳代後半から、95歳を過ぎると、半数以上が認知症になるといわれています(注釈)。認知症の人が自立した生活ができなくなると、介護を担う世代である働き世代に大きく影響し、介護離職に繋がる場合もあります。しかし、認知症になったからといって、すぐに介護が必要な人ばかりではありません。認知症の人が誰でも社会参加し、暮らしを支える仕組みと、周囲の人の認知機能の低下への理解があれば、自立した生活を続けることができます。認知症の人が自立した生活を続けることで、介護する人の負担軽減にも繋がります。
2 IPPOSの取組み内容
高齢者や認知機能が低下した人が日常行う外出、動作等を、環境を整えることで記憶に頼らずに目的を達成できるようにする取組です。その人の持っている能力を引き出し、安心して出かけられる環境づくりをすることで、あらゆる人にとっても分かりやすいまちをめざします。
「IPPOS」に込められた思い
「「目的の場所はどこ?」 「入口はどこ?」
初めて行く所では、誰もが?ハテナの中で、さまざまな手がかりやヒントをつないで目的の場所にたどり着きます。迷いにくく分かりやすい環境をつくることで、目的の場所ややりたいことに向けて誰もが「スムーズに」、自然に「一歩すすむ」ことができるようにするプロジェクトです。
3 認知症の人(認知機能が低下した人)が、その症状によって、どのような思いを抱えながら外出しているのか 例えば…具体的な例
場所 |
認知症の人の思い |
良くない例 |
良い例 |
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トイレの中 |
「どこに便器があるかわからない…」 「手すりはどこ?」 「みんな同じ色だと認識しにくい…」 |
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場所 | 認知症の人の思い | 良くない例 | 良い例 |
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トイレの扉 |
「どこにトイレがあるかわからない…」 「このピクトグラムは何を指しているの?」 |
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場所 | 認知症の人の思い | 良くない例 | 良い例 |
---|---|---|---|
部屋の扉 |
「扉がある…何の扉かな?トイレかもしれない」 |
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場所 | 認知症の人の思い | 良くない例 | 良い例 |
---|---|---|---|
床 |
「穴がある…落ちたらどうしよう。歩くのが怖い」 |
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場所 | 認知症の人の思い | 良くない例 | 良い例 |
---|---|---|---|
手すり |
「手すりがどこにあるかわからない…」 |
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場所 | 認知症の人の思い | 良くない例 | 良い例 |
---|---|---|---|
ボタン |
「どこにボタンがあるだろう?」 「どのボタンを押せば良いのかな?」 |
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4 迷いにくく分かりやすい環境をつくるには?基本的な考え方
(1)色(明度)のコントラストをつける(つけない)
(2)サインと目印を活用する
(3)明るさ・安全性の確保
5 認知症の人も外出しやすいまちづくりモニターを募集しています
認知症の人も外出しやすいまちづくりを推進するため、豊田市内の施設において、トイレやエレベーターなどの目的地にスムーズにたどり着けるか、一緒にチェックしてみませんか?あなたの目線が、もっとわかりやすい環境づくりにつながります。
詳細は、以下のページをご確認ください。
6 認知症等の人にもわかりやすい!施行例を大募集しています!
認知症等の人にもわかりやすい施工例がありましたら、豊田市ホームページ等でご紹介等させて頂きますので、高齢福祉課(0565-34-6984)までご連絡ください。
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福祉部 高齢福祉課
業務内容:高齢者福祉の企画・調整、認知症、老人福祉施設等に関すること
〒471-8501
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