結核
結核の病気・検査・治療の説明です。また、結核発生届・指定医療機関等の申請書類の様式が添付されています。
結核について
病原体(細菌)
結核菌
熱と紫外線に弱い長さ1ミクロンから4ミクロン(1,000分の1ミリメートル)幅0.3ミクロンの小さな細菌です。分裂して発育しますが、その速度は遅く、10時間から15時間に1回分裂します。
感染経路
空気感染
たんの中に結核菌が出る重症の結核患者さんがせきやくしゃみをすると、しぶきが飛び散ります。このしぶきの中の結核菌を吸い込むことで、感染します。
菌は肺まで到着する途中で、鼻やのど、気管支の粘膜にひっかかり、からだの外に運び出されます。肺の奥まで吸い込まれた菌が、増え始めると「感染」したことになります。
また結核菌は食器やコップ、衣類や道具類をとおして感染することはありません。
感染と発病
感染した状態で、免疫の働きによって結核菌の増殖が抑えられている間は発病しません。ただし、免疫の力だけでは結核菌を完全に殺すことはできないので、休眠状態で生き続けます。そして、体の抵抗力が低下すると結核菌の増殖が活発になり、病巣をつくると結核になった(発病した)といいます。
「感染」は、結核菌を吸い込んで、からだに結核菌が閉じ込められた状態をいいます。
「発病」は、からだの免疫力・抵抗力の低下により結核菌が活動を始めることをいいます。
発病には、感染してから早い時期(6か月から2年)に発病する場合と、感染してから何十年も経って発病する場合があります。また発病するのは、感染した人の1割から2割程度で、一生発病しない人もいます。しかし、糖尿病の人、副腎皮質ホルモンを服用している人、以前結核の治療をした人などは注意が必要です。
結核患者さんがすべて人に感染させるわけではありません
たんの中に結核菌が含まれていると、人に感染させる恐れがあります。
しかし治療すれば2週間から3週間ほどで症状は軽くなり、菌の量も減少していきます。
また、発見が早く、たんの中に菌が含まれていないようなら、感染させることはありません。
症状
せき(2週間以上続くもの)、たん・血痰(たん)、発熱、胸痛、だるさ、体重減少、寝汗など
検査
ツベルクリン反応検査
結核に感染しているかどうかをみる検査です。48時間後の発赤の大きさと以前BCGを受けたかどうかで感染の有無を判定します。
胸部X線検査
結核が発病しているかどうかを、肺のX線写真をとって検査します。
血液検査(IGRA検査)
血液を採取し、結核に感染しているか検査します。
喀痰(たん)検査
たんの中に結核菌がいるかどうか検査します。
治療
結核は抗結核薬(こうけっかくやく)を正しく服用することで治る病気です。中断や自分勝手な服薬は、耐性菌(注釈1)をつくり、薬が効かなくなってしまうことがあります。医師の指示に従って内服を継続することが大切です。
(注釈1:薬が効かない菌)
結核の治療(発病しているときの治療)
結核は3種類から4種類の抗結核薬を約6か月から9か月間服用して治療をします。糖尿病などの合併症や再治療の場合には、治療期間が長くなることがあります。
潜在性結核感染症の治療(発病していないときの治療)
結核に感染した直後に、1種類の抗結核薬を6か月飲めば、その後結核になる可能性を低く抑さえ込むことができます。家族や親しい人に結核患者さんがいて、感染を受けた場合や、感染をしている人がリウマチなどの治療で免疫抑制剤などを利用する際にこの治療をします。
早期発見と予防方法
2週間以上続くせきなどの症状があるときは、早めに医療機関を受診しましょう。
年に1回は、胸部X線検査を受けましょう。
乳幼児は、早めにBCG接種を受け、結核の発病を防ぎましょう。
詳細は以下のページをご覧ください。
40歳以上の市民の方は、豊田市のがん検診等受診券を使って無料で受診できます。
豊田市の現状
結核は、現在でも日本最大の感染症です。全国で、年間約15,000人の患者さんが発生し、豊田市でも約50人の患者さんが新たに発見されています。
年 | 豊田市 新登録患者数 |
豊田市 罹患率 |
豊田市 塗抹陽性罹患率 |
愛知県 罹患率 |
愛知県 塗抹陽性罹患率 |
全国 罹患率 |
全国 塗抹陽性罹患率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
令和元年 | 34 | 8 | 1.4 | 11.5 | 3.4 | 11.5 | 4.1 |
令和2年 | 40 | 9.5 | 4.5 |
10.5 |
3.2 |
10.1 |
3.7 |
令和3年 | 28 | 6.7 | 1.7 | 10.5 | 3.2 | 9.2 | 3.3 |
令和4年 | 36 | 8.6 | 1.9 | 8.5 | 2.7 | 8.2 | 3.0 |
令和5年 | 28 | 6.7 | 1.4 | - | - | - | - |
備考
- 新登録患者数は潜在性結核感染症を除く
- 罹患率は、各実数を人口10万対で除して算出した
- 愛知県は名古屋市を除く
結核になった人が身近にいる場合
結核を発病した人の病気の状態や、接触状況によって、感染する確率が異なります。
人に感染させる可能性がある患者さんが発生した場合、その患者さんに接触した人に対して、適切な時期に、適切な内容の健診を接触者健康診断として実施しています。
ご心配なことがあるときは、感染症予防課まで、ご連絡ください。
様式
(1)結核患者の発生及び治療等に関するもの
- 結核発生届 (Word 56.0KB)
- 結核医療費公費負担申請書 (Excel 46.0KB)
- 結核診断書 (Excel 41.8KB)
- 指定医療機関等変更(追加)届 (Word 40.0KB)
- 医療内容変更申請書 (Word 36.0KB)
- 結核患者入退院届出票 (Excel 41.5KB)
- 結核患者転帰届 (Word 56.5KB)
(2)結核定期健康診断の報告に関するもの
下記の提出フォームから電子申請いただけます。紙でご提出していただく必要がないため、以下からご提出いただくことを推奨します。
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このページに関するお問合せ
保健部 感染症予防課
業務内容:予防接種、結核予防、感染症の予防、環境衛生などに関すること
〒471-8501
愛知県豊田市西町3-60 愛知県豊田市役所東庁舎4階(とよたiマップの地図を表示 外部リンク)
電話番号:0565-34-6180 ファクス番号:0565-34-6929
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