広報とよた2023年9月号 特集2 豊田市の歴史が明らかに!「新修豊田市史」全25巻完成
昭和51年から昭和62年にかけて、12巻からなる「豊田市史」が編さんされました。
その後、平成17年に旭町、足助町、稲武町、小原村、下山村、藤岡町と合併した豊田市。一つの市としてあらためて共通の歴史書を編さんするため、平成18年に「新修豊田市史」編さん事業が始まりました。18年の歳月を経て今年、最終巻である「総集編」の編さんが終わり、全25巻が完成しました。
【概要版】1巻(2011)
【通史編】5巻(2020、2021)原始から平成までの歴史を時代ごとにまとめたもの
【資料編】12巻(2013~2020)古文書などの資料を時代ごとに紹介・解説したもの
【別編】7巻(2013~2023)「自然」「民俗」などの分野ごとにまとめたものと、24巻までの掲載事項を「総集編」として事典形式にまとめたもの
資料調査
主に大学教授などの執筆委員が資料をもとに史実をまとめ、市史を編さんしました。その過程で、自治区、寺社、個人など418件の資料所蔵者に、資料提供という形で調査に協力してもらいました。蔵の中などから見つかる古文書の山。積もったほこりを払い、一点一点番号を付けます。そして、調査の内容に応じてそれらの資料の分析を進めていきました。
調査の様子をキリトリ
古いふすまの和紙をめくると、なんと江戸時代の古文書が現れました。貴重な資料を傷つけないよう、和紙を湿らせて、竹串で一枚一枚丁寧に剥がしていきました。
あの武将の領地があった!調査で明らかになったこととは
本市は徳川家康を輩出した松平氏の発祥の地として知られていますが、実は今川氏と関連のある場所もありました。
- 資料…今川氏真判物(永禄3(1560)年) 個人蔵
- 資料の内容…今川氏真から家来の篠田弥五兵衛尉へ
先代の義元は、お前の献身な働きから衣城を与えた。上野城、広瀬城の者が今川に背いたときも奮闘してくれたため広瀬城を与えた。その2つの領地を私が永代に保証するから、これからも今川に忠義を尽くしなさい。
⇒資料からは、当時、衣城(現在の金谷町)、上野城(同上郷町)、広瀬城(同東広瀬町)が今川領だったことが分かります
今川氏真と徳川家康
現在放送中の大河ドラマで描かれた2人の関係性。今川家は幼い家康を人質に。氏真は4歳下の家康と兄弟のように過ごしました。氏真は1560年「桶狭間の戦い」で父の義元を失い、その8年後、家康に攻められ今川家の最後を迎えることになったのです。
完成記念イベント 「新修豊田市史の成果を未来へ」
とき
10月1日(日曜日)
(1)市史のみどころパネル展示/午前10時~午後3時
(2)記念シンポジウム/午後1時30分~3時30分
- 市長講演「新修豊田市史から博物館へ」
- 市史編さん専門委員会委員長報告「市史編さん事業を終えて」
- 市博物館長講演「豊田市博物館がめざすこと」
ところ
スカイホール豊田
定員
(2)先着80人
申込み
(2)9月5日(火曜日)午前10時から電話かEメールで市史編さん室
問合せ…市史編さん室(電話番号:0565-36-0570、(ファクス番号:0565-31-0162、Eメール:shishihensan@city.toyota.aichi.jp)
市史の閲覧・購入場所
閲覧 | 中央図書館、民芸館、コミュニティセンター、交流館図書室 |
購入 | 中央図書館、民芸館、市史編さん室、文化財課(旧郷土資料館)、市内一部書店 |
詳細は市史編さん室にお問い合わせください。
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このページに関するお問合せ
市史編さん室
〒471-0079
愛知県豊田市陣中町1-19-1
電話番号:0565-36-0570 ファクス番号:0565-31-0162