2023年2月10日(金曜日)市長記者会見

ページ番号1052946  更新日 2023年1月5日 印刷

2月10日 市長記者会見の様子

1 時間
午前11時~
2 場所
南51会議室
3 内容
  • 「豊田市SDGs認証制度(事業者向け)」の開始について
  • 物価高騰を踏まえた畜産農家への支援策について
  • 令和5年度当初予算の概要について

配布資料

市長説明

1月31日(火曜日)から2月8日(水曜日)にかけて板垣議長と一緒に英国ダービーシャーへ出張してきました。令和5年度に姉妹都市提携25周年を迎えるダービーシャーとの事業連携の深化が主要なテーマでした。具体的な内容としては、ゼロカーボンの実現に向けた事業協力に関する覚書を締結してきました。また、予定している双方の25周年記念事業の確認をしてきました。ゼロカーボンについては、ダービーシャーは、水素の活用による社会の構築という取組を進められていて、そのことについて、英国のトヨタ自動車の方とも意見交換をしてきました。日本ではバッテリーEVの話題が主ですが、英国ダービーシャーにおいては水素の方向性を同時に模索しているという印象を強く受けてきました。豊田市としても協力しながら取組を進めていきたいと思います。また、世界ラリー選手権のPRも色々なところでしてきました。モータースポーツへの関心がヨーロッパ全体において高い印象で、英国においても関心の高さを実感してきました。今年の秋に向けてラリーについても様々な連携ができるのではないかと思っています。

そのほかには、従前は中学生や高校生をダービーシャーに派遣していたのですが、近年は新型コロナウイルスの影響でかなわず、ウェブ上での意見交換を行ってきました。今回の出張で、豊田市の中学生と意見交換を行っている学生がいる現地の2校を訪れ、豊田市の中学生との意見交換について感想を聞いてきました。現地の中学生も豊田市の中学生に対してかなり高い関心を示しましたし、今後の展開にも可能性のある交流になっているということを実感してきました。今後も引き続き交流していきましょうという話をしてきました。

トルコの地震について、甚大な被害が出ていることについて、改めてお見舞い申し上げたいと思います。昨日から社会福祉協議会を窓口として義援金を受け付けています。これは日本赤十字社への義援金の受付となりますが、速やかに情報提供するよう社会福祉協議会とも調整していきたいと思います。

本日最初の案件である「豊田市SDGs認証制度」の開始について説明します。
豊田市は、平成30年6月に、内閣府からSDGs未来都市に選定されています。このことを契機に「とよたSDGsパートナー登録制度」など、SDGsの取組を展開していますが、このたび、市内事業者のSDGs達成に向けた取組を加速化させるため、豊田信用金庫及び豊田商工会議所と連携して、令和5年度から新たに「豊田市SDGs認証制度」を開始していきます。
この制度は、事業者のSDGsへの貢献度や達成度を4分野の評価指標で審査し、一定基準に達した事業者を市が認証するというものです。認証を取得した事業者には認証ロゴの使用許可や、本市の一部の補助金の補助率上乗せ等のインセンティブを付与します。このことにより、本制度へ参加する事業者の事業活動が活発化するなど、経営力の強化を促すねらいがあります。なお、事業者のSDGsに係る取組を自治体が評価・認証する制度は、中部圏では初となっています。こういった認証制度を取り入れているのは、全国的には横浜市、さいたま市と聞いていますので、全国では3例目、中部圏では初であると認識しています。
具体的な内容ですが、対象は市内事業者で、業種や事業規模は問いません。認証期間は概ね2年間です。評価指標は、「環境」「社会」「ガバナンス」「地域貢献」の4分野で、計80項目の指標があります。詳細は別添資料をご覧ください。例えば「環境」分野では脱炭素への取組、「社会」分野では多様な働き方の推進、「ガバナンス」分野ではSDGs推進体制、「地域貢献」分野では市内雇用への貢献などとなっています。
認証までの流れですが、まず、市内事業者が豊田市に「申請」し、豊田信用金庫が「書面審査」を実施して得点結果を「評価書」にまとめます。その評価書に基づき、商工会議所をはじめとする5者の有識者会議での「審議」を経て、豊田市が認証書を交付します。豊田市と商工会議所、豊田信用金庫は、「共働によるまちづくりパートナーシップ協定」をすでに締結しており、今回の取組は連携事業の一環ととらえています。インセンティブについては、評価の高い順に、ゴールド、シルバー、ブロンズの3種の認証を行い、認証の種類に応じたインセンティブを付与します。詳細は別添資料をご覧ください。インセンティブの内容と、必要な認証の種類を示しています。
今後のスケジュールですが、本制度は年2回の募集期間を設けます。一次申請は、令和5年の5月から6月、認証決定は9月頃となります。二次申請は、令和5年10月から12月、認証決定は、令和6年3月頃を予定しています。

続いて、物価高騰を踏まえた畜産農家への支援策についてです。
豊田市では、昨今の物価高騰を踏まえて、肥料や粗飼料の価格上昇に伴う農業者や畜産農家への支援を行っていますが、配合飼料についても畜産経営への影響が大きいと判断し、配合飼料価格の上昇分の一部を支援する「配合飼料価格高騰対策補助事業」を豊田市単独で実施します。なお、この事業は3月市議会定例会に補正予算案として提出します。
事業概要は、牛、鶏、豚などの家畜に与える配合飼料について、物価高騰による価格上昇分の一部を畜産農家に補助するというものです。補助額は1トンあたり3,000円で、それぞれの畜産農家が加入している配合飼料価格安定制度の契約量に応じて算出します。対象期間は、令和4年10月から令和5年3月までです。予算は1,800万円ですが、補助金申請から交付までの手続きに一定の期間を要するため、令和5年度への繰り越し対応を行います。申請方法などの詳細が決定次第、市のホームページで公表します。 

続いて令和5年度当初予算の概要についてです。
令和5年度の当初予算は、「みんなのミライ応援予算」としました。3年に及ぶ新型コロナウイルスにより、とりわけこども、高齢者あるいは企業、事業所、地域社会への影響が懸念されるところですが、その影響について十二分に把握できていません。慎重に状況を把握し、的確な手を打つ必要があると考えているところです。あわせてこうした状況が3年にも及んでいますので、未来志向で希望の持てる元気なまちづくりを、より一層進めていく必要があるとの思いで「みんなのミライ応援予算」といった予算を組みました。
当初予算の総額ですが、令和5年度は一般会計1,883億円で、一般会計の当初予算としては過去最高額となっています。積極予算だと思っています。
予算編成のポイントとして、「こども・若者支援」「生涯活躍の応援」「安全・安心の確保」「カーボンニュートラルの推進」「デジタル化の加速」「ラリーを生かしたまちづくり」といったキーワードを意識した予算編成になっています。
色々な事業を掲載していますので、主に新規の事業をピックアップして補足説明をさせていただきます。

●こども・若者支援
まずは「学校以外の民間施設等利用者への支援の検討」についてです。不登校の児童生徒が増加しているという情報は、すでにお話しているところです。新型コロナウイルスの影響がどの程度あるのか十分な把握ができていないのですが、現実として不登校の児童生徒が増えているということについて、豊田市としてどのように向き合うべきか、どのような施策を展開する必要があるのかを有識者や民間施設等と協議、検討を進めていきます。現段階では有識者を絞り込んでいませんので、これから進めていきます。
「こども園へのお昼寝ベッド導入とおむつサブスクの実施」について、すでに試行的に始めているのですが、これは保護者の皆さんの負担軽減と保育の現場の負担軽減の両方をねらいとしています。「おたふくかぜの予防接種への支援」と後に出てくる「帯状疱疹の予防接種への支援」の取組も進めていきます。
次に「放課後児童クラブの通信環境整備」についてです。学校の現場にタブレットを導入しているのですが、学校を終えて放課後児童クラブに行ったときの学習支援のために、通信環境の整備が必要という声が非常に大きいことから整備していきます。
「学び・体験施設の市内こども料金無料化」については、70歳以上の高齢者の無料化と合わせて進めていきます。新型コロナウイルスの影響でこども達にとって色々な学びや体験の機会がかなり奪われていると思っています。また高齢者にとっては、外出の自粛が続いており、体力的、精神的な影響が懸念されるところです。この際、こどもたちの学びや体験の機会を一気に増やすことでこれまでの3年間を取り戻し、将来に向けてさらに豊かに育つための支援をするというねらいがあります。高齢者の方は、目的がないと中々外出をしにくいと思いますので、無料化することで外出しやすい環境を整備するということを考えています。
次に「コンサートホール・能楽堂の子ども鑑賞支援事業」についてです。特定の公演に小中高生を無料招待して、質の高い芸術鑑賞機会を提供するというものです。豊田市は学校教育のカリキュラムの中で、すでに「心に残る記念事業」としてコンサートホールや美術館での体験の機会を提供しています。また「夢の教室」という取組をしています。これは、学校教育の中で市内のトップアスリートから自らの経験を伝えてもらうというものですが、これまでの取組に加える形で、コンサートホール・能楽堂の特定の公演へ無料招待するという取組を新たに始めていきます。

●生涯活躍の応援
とりわけ大企業は独自に色々な取組をされますので、それを中小企業に横展開していただくことを期待しています。しかし、中小企業や事業所が独自で色々なことをする状況にないため、市がきちんと関与する必要があるということで、「求職者や働く人のデジタルスキルアップ支援」や「メタバースを活用した企業PR」「働き方改革推進に対する補助制度の新設」といった事業を新規に取り組み、拡充する事業と合わせて進めていきます。
高齢者の活躍支援の取組「ずっと元気!プロジェクト」は、新型コロナウイルスの影響で、始めた当初からこれまで人が集まらず拡大できないというもどかしい状況がずっと続いています。新年度は、ずっと元気プロジェクトをしっかり加速していくという年度になると思います。
50歳以上の市民への「帯状疱疹の予防接種への支援」を行っていきます。
子どもの権利条約フォーラム、地域共生社会推進全国サミット、日本プライマリ・ケア連合学会学術大会のサテライト開催にも取り組んでいきますが、こうした全国規模の大会は意識的に誘致したいと考えています。そのことによって全国の情報をキャッチすることができますし、逆に豊田市の取組を全国に向けて情報発信できます。また色々な方が全国から集まり、まちの賑わいにもつながりますので、全国大会をしっかりと誘致して開催していきたいという考えです。

●カーボンニュートラルの推進
物価高騰、燃料費の高騰、電気代の高騰といったことをとらえて、例えば「家庭用LED照明の普及促進」にも新規で取り組みます。今までも様々なことをやってきているのですが、物価や燃料費の高騰というこの状況をとらえて、一気にこうした取組を加速させたいという気持ちが強くあります。何かきっかけがないと底辺を広げることが難しいので、今は大変な状況ですが、ライフスタイルを変えられるという意味ではむしろ積極的にチャンスととらえるべきだと思います。
また、「中小企業の省エネ生産設備の更新への支援」事業を通して、とりわけ中小企業の経営そのものを後押ししたいという気持ちが強くあります。
カーボンニュートラルを考えるとき、森林がとても大切です。2009年に豊田市が環境モデル都市に選定されて以降、民生、産業、交通、森林、都心といった5つのフェーズで取り組んできましたが、「間伐における新作業システムの導入支援」事業などは、こうした中での森林に対する取組です。

●デジタル化の加速
また、「中小企業のDXモデル事例の創出支援」「中小企業の5G活用の促進」といった事業でデジタル化の加速をしていきます。カーボンニュートラルもそうですし、デジタル化も同じで、中小企業の後押しをしていくという予算になっています。

●安全・安心の確保
新型コロナウイルスについては、引き続き様々な取組が必要だと思います。不確定要素がありますが、現在の状況ですと第8波の感染状況は減少傾向です。感染者数は第8波のピーク時の12月下旬に比べると4分の1ぐらいの状況になっています。今後は、新たな変異ウイルスの感染拡大により第9波の発生につながるという懸念もありますので、感染症法上の位置づけの変更が5月8日という情報が流れる中ではありますが、引き続き基本的な感染対策は必要だと思っています。
「指定避難所の通信環境整備」についても、従前から要望の多かった項目です。指定避難所において、災害時に避難者が通信手段及び情報収集手段として携帯電話やスマートフォンを使用できるように通信環境を整備していくというものです。
「特殊詐欺被害等防止機器購入への補助」は新規事業です。色々な手段で特殊詐欺防止の意識啓発に努めてきているところですが、機器購入への補助についても進めていきます。どこまでいっても御本人の意識にかかってくる話ですので、色々な手を尽くしてやっていくしかないというのが特殊詐欺への対応です。

●ラリーを生かしたまちづくりの推進
今年11月、豊田市が主催者として名乗りをあげていますので、まずは安全安心な大会にするということが何よりも大切だと思っていますし、加えてモータースポーツファン、ラリーファンの皆さんの目線に立った競技の開催が重要という認識で、準備を進めているところです。

全体的な予算の内容として、歳入の特徴は、市税では個人市民税と固定資産税は安定しています。ちなみに固定資産税は過去最高の予算となっています。法人市民税については、年度によってばらつきがありますので、単年で判断するのではなく、複数年で判断するということが豊田市の財政の特徴になっています。
市税以外では、国県支出金は事業規模によって年度にばらつきがあるので、総額で比較をするのはあまり意味がないのではないかと思います。色々な事業について、国県支出金などの特定財源をできるだけ確保するという姿勢でいます。
先ほど申し上げた法人市民税の年度間のばらつきを何でカバーしているかというと、市債の借入れや基金の取り崩しで調整しています。
義務的経費は、ほぼ前年度並みという状況になっています。人件費については、定年延長がいよいよ始まっていきますので、職員の退職手当の減少が大きく影響しています。
歳出の特徴は、普通建設事業費が、渡刈クリーンセンター、スカイホール豊田、名鉄三河線若林駅付近連続立体交差事業等により、前年度と比較して増額となっています。
また、普通建設事業費については、国の大型補正分(31億円)を3月補正予算で計上していますが、翌年度にそのまま繰り越しますので、令和5年度の普通建設事業費(362億円)に上乗せすると393億円となります。さらに、維持補修費(35億円)を上乗せすると428億円になります。維持補修費もある意味、普通建設事業費に近い内容ですので、単年度の普通建設事業費362億円という見方が一般的ですが、他にも二つの見方があり、一つは翌年度に繰り越す事業費を上乗せした393億円、もう一つは維持補修費を加えた428億円です。例年、最低300億円は普通建設事業費を確保するという言い方をしている中での428億円ですので、かなり積極的な予算が組めたと考えています。
最後に「更なる歳入の確保、事業・事務の最適化等の推進」についてです。これは積極的な歳入確保の取組ということで38.9億円、また歳出の最適化の推進でマイナス17.4億円、合計で約55億円の最適化をしたと思っています。

私からは以上です。

 

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