広報とよた2022年6月号 特集1 安心な、未来の水道水のために

ページ番号1049542  更新日 2022年6月1日 印刷

水道水を利用する皆さんに知ってほしい 水道事業・料金のこと

川田水源送水場・受水池(水間町)の内部


誰もが日常の至る場面で使っている水道水。「蛇口をひねれば水が出る」という当たり前の生活を送っていますが、その一方では、水道事業の経営が年々厳しさを増しています。
豊田市上下水道局では、未来にわたって安全・安心な水道水を提供し続けていくために、水道料金など水道事業の適正なあり方を検討しています。この特集では、今後の水道のことを考えるきっかけになるよう、水道水を使う皆さんに豊田市の水道の現状をご紹介します。
(備考)写真は、川田水源送水場・受水池(水間町)の内部を撮影したもの。ここから、きれいな水道水を各家庭に送っています

CHAPTER 1 現在の水道料金

水道事業は、皆さんが2か月に1回支払っている水道料金によって支えられています。その料金は、メーターの口径による基本料金と、使用した水の量による水量料金の合計により算出されます。

現在の水道料金(1か月分) メーターの口径による基本料金と、使用した水の量による水量料金の合計により算出


一般的な家庭の場合、基本料金は口径20ミリメートル前後、水量料金は水量20立方メートル以下がほとんどです。

CHAPTER 2 水道事業の経営状況

水道事業は、市の会計とは別の公営企業会計(独立採算)です。皆さんからの水道料金などの収入をもとに、水道水を安定して提供するために必要な支出を賄い、水道事業を運営しています。
しかし現在、市の水道事業では、収入の減少と支出の増加が懸念されています。

水道料金収入額の推移 折れ線グラフ

収入の減少

水道事業収入の大半が、水道料金の収入です。しかし人口減少などの影響により、その収入が近年減少傾向にあり、今後も大幅に減ることが予想されます。また、節水意識の高まりや節水機器の機能向上は社会にとって良いことではありますが、結果として、水道料金収入の減少につながっています。


水道管や施設の更新にかかる支出額の推移 折れ線グラフ

支出の増加

水道管や施設の維持管理、更新にかかる支出が年々増加しています。中でも、更新にかかる支出額は、表のとおり、平成23年から令和2年にかけて27億円増額しています。


収入の減少と支出の増加は、今後も続くと予想され、経営状況はより一層厳しさを増していきます。

CHAPTER 3 支出増加の要因 -水道施設の維持管理、更新-

水道事業の経営が年々厳しさを増す大きな要因は、水道管や施設の維持管理、更新にかかる支出の増加です。現在直面している課題と、市上下水道局が行っている取組を紹介します。

課題1 水道管や施設の老朽化

老朽化した水道管

水道管や施設には法律で定められた耐用年数があります。令和3年度末の時点で、市内にある水道管約3,670キロメートルのうち630キロメートルが、この耐用年数を超えていました。今後も、その数は年々増えていきます。

取組 計画的な施設の更新

令和元年度に策定した「水道ストックマネジメント計画(注釈)」に基づき、水道管や施設の状況を評価し、長期的な状態を予測しながら、計画的に維持管理、更新を行っています。
(注釈)水道ストックマネジメント計画…水道管や配水池、ポンプ場などの資産を計画的に管理するための計画

課題2 大地震などによる水道管や施設の破損

水道管の耐震対策工事

大地震による水道管や施設の破損は、大規模な断水につながります。予測される南海トラフ地震が発生した場合、市内約41万人の日常生活に影響がでることが想定されます。

取組 優先度に応じた耐震対策

水道施設の整備

病院や避難所につながる水道管や施設は、被災時においても重要な役割を担うことから、優先的に耐震化を図ります。また、応急給水の拠点となる施設を整備し、被災時への備えを拡充しています。

課題3 日常起こりうる漏水事故

漏水事故

漏水事故による大規模な断水など、市民生活への影響が懸念されます。例年、1,000件程度の漏水が発生しており、多くの世帯に影響を及ぼした重大事案も起こっています。

取組 先進技術を活用した効率的な維持管理

AI(人工知能)による水道管劣化予測

令和2年5月からAI(人工知能)による水道管劣化予測を行っています(実践導入は全国初)。効率的に水道管の劣化状況を見定め、更新の優先順位を決定することができます。漏水箇所の修繕を確実かつ速やかに実施できる体制を整えています。

CHAPTER 4 今後の水道料金などの検討

未来にわたって安全・安心な水道水を提供するために、今後の水道料金などの適正なあり方について、市民の代表である上下水道事業審議会に諮問しました。初回を5月30日に開催し、9月頃まで審議される予定です。その後、豊田市は審議された内容などをもとに、今後の水道料金などの方向性を決定します。

(備考)審議会の内容は、豊田市ホームページに順次掲載します。(初回の掲載は6月下旬を予定)

審議会(初回)5月30日 審議 9月頃 答申 水道料金などの方向性を決定

≪参考≫ 経費削減に向けた市上下水道局の計画的な取組

各種計画に基づき様々な取組を行うことによって、効率的な維持管理や経費削減に取り組んでいます。

水道料金のはなし

24年間、料金を据え置いています

豊田市では、平成10年度を最後に(注釈)、水道料金の改定を実施していません。現在は、令和4年度まで料金を据え置くこととしています。
(注釈)平成26年、令和元年の消費税増税による料金改定を除く

以下の表は、一般的な家庭が1か月に支払っている公共料金の推移です。ライフラインの料金は物価の影響を受けやすいことから、価格が変動しやすく、実際に電気・ガスの料金は過去20年余りの間に大きく上下しています。

公共料金の支払額の推移の折れ線グラフ
参考:すいどうの楽学 中級編(著/熊谷和哉、日本水道新聞社)

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