広報とよた2024年5月号 特集1 孤独・孤立を救う、人とのつながり。

ページ番号1058855  更新日 2024年5月1日 印刷

ひとりぼっちだと感じる「孤独」。社会から離れ、居場所のない「孤立」。
望まない孤独・孤立は、その人から自分らしさを奪い、人生に深刻な影響を及ぼすことも。
新年度が始まり、生活のリズムや環境が変わった人も多いこの時期。
あらゆる生活の変化が、孤独・孤立のきっかけになることがあります。
孤独・孤立にならず、誰もが自分らしくいるために重要なのは、人と人とがつながり合うことです。

孤独になるきっかけは、いつ、だれにでも訪れる

内閣府が令和5年に行った孤独・孤立の実態に関する調査では、程度の差こそあれ孤独感を感じている人の割合は39.3パーセントに上りました。コロナ禍が明け、外出する機会が増えたとはいっても、令和4年の40.3パーセントから横ばいの状況にあります。そして、孤独感に強く影響を与えたと思われる出来事として多かったのは、「家族との死別」や「一人暮らし」「転校・転職・離職・退職」「病気・けがなど」「人間関係による重大なトラブル」といったもの。いずれも、多くの人が人生のあらゆる場面で経験することのある出来事と言えます。
今年4月、国では深刻化する社会的な孤独・孤立の対策に取り組むため、孤独・孤立対策推進法が施行されました。

INTERVIEW

離職や家族との死別などによる孤独から、再び社会とつながり歩み始めた人にお話を伺いました。

できることをきっかけに 人とつながることで 自分らしく

社会復帰に向け就労訓練に励む 羽田 茂樹さん

「システムエンジニアの仕事を辞め、父が営む鉄工所を手伝うようになったのは約15年前のことです。その後、父がけがによって要介護状態になったため、私は介護のため実家に戻り、父との二人暮らしを始めました。四六時中、一人で介護をする生活はとても大変で、介護に追われる日々では、社会や人とのつながりはほぼありません。私は孤独・孤立の状態になっていました。父の年金収入に頼るなか、自分の将来に対する漠然とした不安は膨らみ、就労への意識はどこかにありながらも、誰かに相談をする余裕さえありませんでした。それでも、親の介護は自分の責任・役割と考えていましたから、とにかく介護を全うしました。7年程して、父が他界。その時、「介護」という私の唯一の役割も無くなりました。残るのは、膨らむ「この先」への不安。藁にもすがる思いで、以前に目にして覚えていた市の相談窓口に連絡しました。そして何とか今、就労継続を支援する事業所の就労訓練に参加して、不登校の子どもへのパソコン指導などをしています。昔のシステムエンジニアとしての経験や知識が生きていることは嬉しいし、子どもに何かを教えるという幼い頃の夢も思い出しました。少しずつですが、人とのつながりが増え、自分らしさや自分の人生を取り戻しつつあると感じています。」

孤独・孤立になっても、よりそう人、相談先がある。そのことに気づけるかどうかもまた大切なことと言えます。

NEWS

よりそい支援課を新設。孤独・孤立に関する相談にもこれまで以上に寄り添います

4月から市役所の福祉総合相談課が「よりそい支援課」(東庁舎の1階)に名称を変更しました。誰一人取り残さない施策を総合的に調整する部署として、孤独・孤立に関する相談にも、これまで以上に一人ひとりに寄り添ってお話をうかがいます。お気軽にご相談ください。

よりそい支援課

EVENT

つながるきっかけはそれぞれ。一緒に孤独・孤立について考えよう

孤独・孤立対策強化月間(5月)に合わせ、「キックオフシンポジウム」を開催します!

とき/5月26日(日曜日)午後1時~
ところ/博物館
内容/
(1)基調講演
「(仮)地域共生社会に向けてなぜ今、孤独・孤立対策なのか」
(前 内閣官房孤独・孤立対策推進室長 山本麻里氏)
(2)パネルディスカッション
「(仮)それぞれの立場から考える社会との接点が増える意義と増やし方」
(3)学芸員による博物館オプショナルツアー(希望者のみ)
定員/先着50人
申込み/5月7日(火曜日)午前10時から申込みフォーム

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このページに関するお問合せ

福祉部 よりそい支援課
業務内容:誰一人取り残さない施策の総合調整に関すること
〒471-8501
愛知県豊田市西町3-60 愛知県豊田市役所東庁舎1階(とよたiマップの地図を表示 外部リンク)新しいウィンドウで開きます
電話番号:0565-34-6791 ファクス番号:0565-33-2940
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