注意!梅毒が急増しています!
全国的に梅毒の感染者が急増しています。愛知県でも過去最多となっており、注意が必要です。感染が不安な人は、保健所又は医療機関で検査を受けましょう。
梅毒とは
梅毒トレポネーマという病原体により引き起こされる感染症で、主にセックスなどの性的接触により、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。
早期に治療をすれば、注射薬や内服薬で治すことができますが、治療をしないまま放置していると、心臓や脳などの複数の臓器に病変が生じ、時には死に至ることもあります。また、一度治っても再び感染することがあります。
妊娠中の梅毒感染は特に危険です
妊娠中の女性が梅毒に感染すると、母親だけでなく胎盤を通じて胎児にも感染し、早産や死産になったり、胎児に低体重や骨・神経の異常が現れたり、聴覚障がい、視覚障がい、知的障がいなどを引き起こしたりすることがあります。生まれたときに症状がなくても、遅れて症状が出ることもあります。
感染状況
全国の感染状況
男性では20~50代、女性では20代の報告が多くなっています。
全国的に梅毒が急増しており、2022年は、現在の調査方法になった1999年以降、初めて1万件を超え過去最多となりました。

(厚生労働省ホームページより引用)
愛知県内の感染状況
愛知県内でも梅毒感染者の報告数は、ここ10年で急増しています。2012年は38件でしたが、2023年は819件であり、20倍以上に増加しています。

豊田市内の感染状況
豊田市内でも、全国や愛知県と同様に梅毒感染者の報告数が急増しています。

梅毒の感染経路
主にセックスなどの性的接触により、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。
例えば、唇に症状が出ている場合は、キスだけでも感染します。
また、梅毒に感染した母親から胎児に感染することもあります。
梅毒の症状
感染後、長期にわたり、症状があらわれたり潜伏したりしながら進行します。
早期梅毒
第1期(感染後数週間)
感染から3週間くらい経つと、病原体が侵入した部位(主に性器、口唇部、口腔内、肛門等)に赤みのあるしこり、潰瘍(無痛)ができる。そ径リンパ節(太ももの付け根)が腫れるが痛みはない。放っておくと症状はなくなるが、治ったのではなく、病原体が全身に広がって潜伏して進行する。

第2期(感染後数か月)
手のひら、足の裏、体全体に小さな赤い発疹(バラ疹)が出る。
治療をしなくても、発疹は消えていくが、体内に病原体は残っているので、性的接触により相手にうつす危険性がある。


晩期梅毒
感染後、数年から数十年かけて徐々に進行し、皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)が発生する。心臓、血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、重症化することがある。
検査
症状がなくても梅毒に感染している可能性があります。また、梅毒に感染しているとHIV(ヒト免疫不全ウイルス)への感染率が2倍以上に高まると言われていますので、梅毒検査と一緒にHIV検査を受けることが重要です。
豊田市保健所では、無料・匿名のHIV検査・梅毒検査を実施しています。感染が心配な人は検査を受けましょう。
すでに症状(しこり、潰瘍、発疹)がある方は、医療機関を受診してください。
- 男性:皮膚科、泌尿器科など
- 女性:皮膚科、婦人科など
(備考)パートナーも感染している可能性があります。感染が判明した場合は、パートナーも検査を受けましょう。
治療
ペニシリン系の抗菌薬が有効です。医師の判断によりますが、抗菌薬の注射薬及び内服薬で治療します。場合によっては、入院し点滴で抗菌薬の治療を行うこともあります。処方された内服薬は、医師が治療終了と判断するまで確実に飲むことが必要です。
感染予防
セックスなどの性的接触の際に、コンドームを使用することによりリスクの軽減はできますが、コンドームが覆われていない部分の皮膚等から感染することがあるため、完全に防ぐことはできません。不特定多数の相手とセックスしないことも重要です。
関連情報
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このページに関するお問合せ
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