猫の屋内飼育編
屋内飼いのススメ
猫を外に出すと…
- 人の庭を汚す
- 病気に感染する
主な病気(中にはワクチンがなく死に至る場合もあります。)- 猫ウイルス性鼻気管炎
- 猫カリシウイルス感染症
- 猫パルボウイルス感染症
- 白血病ウイルス感染症
- 猫免疫不全ウイルス感染症
- 伝染性腹膜炎
- 交通事故にあう
- 猫同士のけんかなどでケガをしたり、帰り道がわからなくなって迷子になる
外で放し飼いにすることが本来の飼い方だと思っている人がいますが、猫はエサが得られれば特に広い生活空間は必要とせず、放し飼いにしなくても習性に配慮すれば猫を屋内で飼うことは可能です。
ぜひ屋内飼いをしてください。
屋内飼いのポイント
動物は命あるもの。習性を理解し共に幸せに暮らしましょう!
1 トイレのしつけをしましょう
トイレは常に清潔にし、静かな落ち着ける場所に設置しましょう。トイレに行きたそうなソワソワした様子が見られたらトイレに連れて行って、そこで排泄することを覚えさせます。適当な大きさの箱を、部屋の隅など家の人から見える静かな場所に置きましょう。
2 猫にとって過ごしやすい環境を作ってあげましょう
猫は高いところによじ登る習性があるので、上下に動ける空間を作ってあげましょう。また、室内に危険がないかを確かめてください。
3 愛情が一番!
おもちゃなどで一緒に遊んであげたり、話しかけたり、なでたりして、愛情深く接してあげましょう。
4 避妊・去勢手術をしましょう
発情のストレスや、尿スプレー行動が抑えられ、室内で飼いやすくなります。
望まない妊娠を防ぐことができます。
5 子猫の頃から屋内飼いを
これから猫を飼う人は、初めから屋内で飼いましょう。途中から屋内飼いに変更するのは、大変な努力と時間が必要です。
途中から屋内飼いをするときは、少しずつ家にいる時間を長くして徐々に慣らしたり、猫と遊ぶ時間を増やしてみましょう。
(注意)猫は引越しや部屋の模様替えなどで生活環境が変わると、精神的に不安になり、いつもとちがう行動をとってしまうことがあります。もし、今まで覚えていたトイレや爪とぎの場所を忘れてしまった場合は、また最初からしつけをやり直しましょう。
1.屋内飼育の方法 こうすればお部屋で猫が飼える
猫とじゅうぶんに遊んであげることが大切です。飼い主とのコミュニケーションとスキンシップは、猫を精神的に安定させます。
猫は犬のように運動できる広い場所は必要としません。上下の運動が好きなので、部屋に工夫をして遊べるような空間をつくるとよいでしょう。
- 運動がしたい
そんなに広くなくても大丈夫!上下に運動ができれば満足。 - 部屋を眺めたり、逃げ隠れたりできるとイイ
知らない人が来たときに逃げ込んだり、一人で落ち着ける場所が欲しい。 - トイレやベッドは静かで落ち着ける場所がイイ
トイレは換気を考えると、人のトイレや洗面所に置くのもイイ。 - 外の景色を眺めたり、鳥の声を聞いたりしてストレス解消
窓には網戸を入れてネ。 - 部屋の中を自由に歩き回りたい
できれば猫ドアーなんか利用して、自由に出入りできるとイイ。 - ケージにも慣れさせて
猫の苦手な人が来た時、ペットホテルなどに預ける時、大掃除の時などに便利。他にもいろいろ役立つはず。 - ストレス解消に、おもいっきり遊んだり、爪とぎがしたい!
机の脚にヒモを巻いて爪とぎ器としたり、爪とぎ器と一緒になった遊具を使ったり、手作りおもちゃで遊んで欲しい。猫草もあるとイイ。 - 危険なものに注意して!
ヤカン・ストーブ・電気のコード・針・釘・観葉植物の除草剤などには注意してね。
「都会派猫のニューライフ」(名古屋市健康福祉局発行)より引用
2.トイレのしつけ
猫は決められたところで排泄する習性があるので、これを利用すると簡単にトイレを覚えさせることができます。
(1)床のにおいをかいだり、前足で掘る動作をする。(トイレの合図)
(2)トイレの合図を感じたら抱いて連れて行く
(3)市販の砂を使うと便利。場所をあちこち変えないこと。
(4)トイレの最中は静かに。
びっくりするとやめてしまう。
(5)上手にできたらごほうびをやったり、なでてやったりして猫をいい気分にしてあげる。
「都会派猫のニューライフ」(名古屋市健康福祉局発行)より引用
ポイント
- 排泄行為を見られるのを嫌う猫もいるので、トイレは静かな落ち着ける場所に置きましょう。
- 砂も猫によって好みがあるので、うまくいかない場合は変えてみましょう。
- 猫は汚れたトイレを嫌うので、こまめに掃除をして清潔にしておきましょう。
おもらししたときは
消臭剤などでしっかりにおいを消すことが大切です。
何度も同じ場所で排泄してしまうときは、そこを食事の場所としたり、猫の嫌いな臭いをつけてみましょう。また、どうしても失敗してしまう場合、病気の可能性もありますので、動物病院に相談しましょう。
3.爪とぎのしつけ
爪とぎは猫の大事な習性の一つです。自分のにおいをつけたりする大事な意味があるのでやめさせることはできません。
爪とぎ器が必要です。色々市販されているのでいくつか使ってみて猫が一番気に入ったものを与えてください。また、ダンボールやじゅうたんの切れ端で手作りすることもできます。
(1)他のところで爪とぎをはじめたら、すぐに爪とぎ器まで連れていく。
(2)前足を持って爪とぎ器の表面を引っかくように前足を動かす。
(3)うまく爪をといだら、体をなでてほめてあげる。
(4)早く覚えさせるには、マタタビの粉を振ると効果的。
「都会派猫のニューライフ」(名古屋市健康福祉局発行)より引用
ポイント
うまくいかない場合は、爪とぎ器の場所や角度を変えてみましょう。
4.させたくないことのしつけ
猫は犬のように人の命令に喜んで従う動物ではないので、危険なものに近づかないようにするには、飼い主が気を配らなければいけません。
室内の危険なもの
- ヤカン
- ストーブ
- 電気コード
- 針
- 釘
- 花瓶
- 観葉植物の除草剤 など
猫の上手なしかり方
怒鳴ったりたたいたりすると、猫は飼い主に嫌われていると思い込み逆効果です。しかる時はタイミングをはずさず、いたずらをしようとしたらすぐにしかります。
飼い主がきまぐれでしかるのではなく、しかり方を決めて家族全員が同じ方法でしかることが大切です。
例えば、テーブルなどにあがろうとしたら、「コラ!」と言って大きな音をたてるように手をたたく。
「都会派猫のニューライフ」(名古屋市健康福祉局発行)より引用
しかる以外に教える方法
危険なところに両面粘着テープを張っておくと、猫が嫌がりテープをはがした後も近寄らなくなります。
5.発情期への対応 避妊去勢手術
猫は1年以内に性成熟します。発情期になると妙な声で鳴いたり、外に出たがったりします。トイレ以外の所に頻繁に尿をしたり、尿をひっかけたりするスプレー行動をします。
尿スプレー行動
尿を壁などの垂直面に吹き付ける行為をいいます。
避妊・去勢手術をすると、性衝動のストレスから開放され、病気にかかりにくくなります。また、不幸な命を生み出さないためにも必要なことです。
避妊・去勢手術の長所と短所
メス
長所
- 望まない妊娠を防ぐことができる
- 発情によるイライラや毛引き行動等のストレスが抑えられる。
- 子宮・卵巣の病気の予防になる
短所
- 太りやすい(食事により改善できます)
オス
長所
- 尿スプレー行動が起こりにくくなる
- 精神的に落ち着き、ケンカやいたずらが少なくなる
短所
- 太りやすい(食事により改善できます)
避妊・去勢手術は、猫を飼いはじめたら早めに動物病院に相談しましょう。
6.外に出たがる猫には(出入り自由から屋内飼育に)
子猫のうちに屋内飼育にする習慣をつければ、ストレスがたまることもなく外にも出たがりません。
しかし、いったん屋外で遊ぶことに味をしめてしまうと、室内のみで飼われて満足するのは容易なことではありません。無理に室内のみに適応させようとすると、必死に脱走しようとしたり、欲求不満になってせわしなく鳴き続けたり、オシッコや糞を部屋中にまき散らしたりします。このような場合は、ケージ飼いを考えてみましょう。
猫が落ち着いてケージの中で過ごすようになり、爪とぎ器やトイレを使用するようになったら、少しずつケージの外に出してみて下さい。そして、徐々にケージの外へ出す時間を延ばしていきます。ケージは、いつも開けっ放しにしておいて猫がいつでも入れるようにしておきます。
「都会派猫のニューライフ」(名古屋市健康福祉局発行)より引用
- 屋内飼育にしたら猫と遊ぶ時間を増やしてあげましょう。
- 猫が鳴くからといって外に出すと、鳴けば外に出してもらえると思ってしまいます。
7.猫が行方不明になってしまったら
屋内飼育をしていても、万が一外に出てしまったときのために、飼い猫には連絡先を記入した名札を着けましょう。
また、飼い猫がいなくなったときはすぐに一生懸命探すとともに、豊田市動物愛護センターと最寄の警察署まで連絡してください。
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