広報とよた2021年12月号 特集 歩行者を交通事故から守る

ページ番号1046808  更新日 2021年12月1日 印刷

豊田市では、歩行者が犠牲となる事故が多く発生しています。そのため「ドライバーが歩行者を守る」ことはもちろんのこと、「歩行者自身が命を守る」行動も重要です。今回の特集では、歩行者を交通事故から守るための市の取組や新たに策定された交通安全計画について紹介します。12月は1年の中でも、交通事故が発生しやすい月です。一人一人が交通安全についての意識を高め、事故のない豊田市をつくりましょう。

横断歩道は歩行者優先です!

横断歩道は歩行者優先

道路交通法第38条第1項(抜粋)

車両等は、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。

9月に実施したアンケートでは、このルールについて、ほとんどの人が「知っている」と回答しました。しかし、市内2か所の横断歩道で行った調査(市交通安全市民会議令和2年調査)では、一時停止率は約7割と、まだまだルールが徹底されていないのが現状です。

歩行者の死亡事故が最多

平成28年~令和2年の5年間で発生した交通死亡事故により、亡くなった72人中27人が「歩行者」でした。また、横断歩道上での事故も発生しており、横断歩道での一時停止のルールが守られなかったことによって、犠牲となった人もいます。

円グラフ 歩行者37.5%(27人)四輪車27.8%(20人)自動二輪車・原付25.0%(18人)自転車6.9%(5人)そのほか2.8%(2人)

市の交通安全対策

歩行者を交通事故から守るために行っている市の取組を紹介します。

とまってくれてありがとう運動

市内の子どもたちを中心に「とまってくれてありがとう運動」を広めています。この運動は、歩行者が横断歩道を渡るとき、歩行者とドライバーがアイコンタクトを行い、一時停止したドライバーに対して、「ありがとう」と感謝を伝えるものです。この運動を通じて、歩行者は、安全確認した上で横断する習慣をつけ、ドライバーには、歩行者保護の意識を高めてもらうことを目指しています。

説明を受ける児童ら

歩行者保護モデルカー活動

「歩行者保護モデルカー活動」は、「速度遵守」「ハイビームの活用」「歩行者優先」の3つを重点項目とし、委嘱された事業所が、自社の車両にステッカーを貼り、安全運転のけん引役を担う活動です。市民にもステッカーを配布し、活動に参画してもらうことで、ドライバー一人一人の行動変容を促します。

ステッカー見本01
事業者用ステッカー
ステッカー見本02
市民用ステッカー

キッズゾーン、ゾーン30の整備

園児の通園や散歩などの安全を確保するため、一部のこども園付近の道路を「キッズゾーン」に設定しています。路面表示などにより、ドライバーへ園児が通る道であることの注意喚起を行っています。また、県公安委員会がキッズゾーンを含む地区一帯を最高速度時速30キロメートルに規制する「ゾ―ン30」を実施することで、キッズゾーンの効果を高めています。

キッズゾーン

押しボタン式横断者明示標識の設置

歩行者がボタンを押すとLED灯が点滅する「押しボタン式横断者明示標識」を設置しています。これは、ドライバーに対し横断する意思を強く示し、横断歩道手前での停止を促すものです。信号機のない横断歩道の両端に設置し、双方向のドライバーに対して歩行者の存在を知らせます。11月時点で、市内7か所(四郷町、山之手、宮上町、若宮町、駒場町、宝来町、志賀町)に設置しています。

押しボタン式横断者明示標識

交通安全教育の現場から

交通安全学習センターで学ぶ子どもたちに対して、まずは横断前に「止まる」、次に「よく見る・よく聞く」、危なければ「待つ」ことを伝えています。そして、自動車が確実に停まったことを確認してから、感謝の気持ちを伝えることの大切さなども併せて話をしています。ただし、子どもだけで交通安全行動を実践するのは難しいので、子どもが自分で考え、判断できるように、保護者の声掛けが必要です。運転中や歩行中の大人の模範的な行動こそが、子どもにとって最も効果的な教育につながると思います。(交通安全学習センター長)

第11次豊田市交通安全計画ができました(計画期間:令和3~7年度)

豊田市域における陸上交通の安全に関する、総合的で長期的な施策をまとめた「第11次豊田市交通安全計画」を策定しました。

前計画 第10次豊田市交通安全計画(平成28~令和2年度)の評価

「令和2年までに交通事故死傷者数を1,700人以下とする」という目標は達成できましたが、死者数については減少につながりませんでした。
また、亡くなった人のうち高齢者や歩行者の割合が高く、自転車や二輪車に乗っていた人も一定数見られました。

  基準年
(平成27年度)
評価年
(令和2年度)
目標数値
死傷者数 2,392人 1,266人 1,700人以下
死者数 13人 16人 -

第11次豊田市交通安全計画の基本構想

基本理念:交通事故ゼロの豊田市を目指して
目標:令和7年までに「交通事故死傷者数を1,000人以下とする」

以下の8つの視点と3つの柱で構築し、重大事故を防ぐための取組を着実に進めていくとともに、有効性が見込まれる新たな交通安全対策に取り組んでいきます。

交通安全対策を考える8つの視点

(1)高齢者及び子どもの安全確保
(2)歩行者、自転車利用者及び二輪車運転者の安全対策
(3)生活道路における安全確保
(4)先端技術の活用推進
(5)交通実態等を踏まえたきめ細かな対策の推進
(6)地域主体の交通安全対策の推進
(7)交差点等における対策の推進
(8)交通安全教育の推進

講じようとする対策3つの柱

I 道路交通環境の整備
II 交通安全思想の普及徹底
III 先端技術の活用及び調査研究の充実

主な掲載事業

  • ゾーン30の整備、ゾーン30と併せたキッズゾーンの整備、押しボタン式横断者明示標識の導入
  • 交通安全学習センターにおける段階的で体系的な交通安全教育の実施
  • とまってくれてありがとう運動などの取組による歩行者保護の徹底
  • 自転車安全利用講習会の開催、自転車用ヘルメットの購入補助による着用促進
  • 二輪車運転者に向けた安全利用推進の強化
  • スマートポール等新たな技術の実装に向けた実証の推進
  • ビッグデータ、ドライブレコーダーデータ、ヒヤリハットデータを活用した交通事故対策の実施

パブリックコメントの結果公表

計画の策定にあたり、パブリックコメントを実施しました。寄せられた意見の要旨と市の考え方などは、12月15日(水曜日)~2022年1月31日(月曜日)に交通安全防犯課、市政情報コーナー、各支所・出張所、各交流館、市ホームページで閲覧できます。

意見募集期間/9月1日~30日
意見数/62通、95件

 問合せ

第11次豊田市交通安全計画について
交通安全防犯課(電話番号:0565-34-6633 ファクス番号:0565-32-3794 Eメール:signal@city.toyota.aichi.jp

とよた事故削減スマートプランができました(計画期間:令和3~7年度)

「第11次豊田市交通安全計画」の策定に合わせて、交通事故が多発する箇所の事故削減を図るため「とよた事故削減スマートプラン」を策定しました。国土交通省、愛知県、警察などと連携しながら、国道、県道、市道の交通事故対策を進めていきます。

前計画 とよた事故削減あんしんプラン2020(平成28~令和2年度)の評価

「とよた事故削減あんしんプラン2020」に基づき対策を実施した箇所では、対策前に比べて、着目した事故類型の事故(追突事故や横断中事故など)が約8割減少しました。また、対策前後の調査で、走行速度の低下や、運転挙動が改善されたことが確認できました。

とよた事故削減スマートプランの取組

1 対策のイメージ

効果的で即効性のある基本対策と事故の特性や現地状況を踏まえた対策を行います。

イラスト 右折事故対策 基本対策 右折導流線・停止指導線、エスコートライン 事故特性などを踏まえた対策 高齢者の事故が多い→注意喚起看板(大型文字) 夜間の事故が多い→高視認性の路面表示

2 対策箇所マップ

死亡・重傷事故につながる事故などが多発している箇所(市内49か所)を中心に事故対策を推進していきます。道路を利用する皆さんも注意して通行してください。

対策箇所マップ 詳細は豊田市ホームページで確認できます

問合せ

とよた事故削減スマートプランについて
建設企画課(電話番号:0565-34-6682 ファクス番号:0565-31-3540 Eメール:kensetsukikaku@city.toyota.aichi.jp

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このページに関するお問合せ

地域振興部 交通安全防犯課
業務内容:交通安全、交通事故防止、放置自転車問題、防犯施策などに関すること
〒471-8501 
愛知県豊田市西町3-60 愛知県豊田市役所南庁舎4階(とよたiマップの地図を表示 外部リンク)新しいウィンドウで開きます
電話番号:0565-34-6633 ファクス番号:0565-32-3794
お問合せは専用フォームをご利用ください。