2020年9月17日(木曜日)市長記者会見

ページ番号1039941  更新日 2022年4月20日 印刷

1.時間
午後3時~3時45分
2.場所
南51会議室
3.内容
  • 大規模な災害と新型コロナウイルス感染拡大に備え 、「SAKURAプロジェクト」スタート ークルマの外部給電機能を活用する仕組みづくりを拡充ー
  • SAKURAプロジェクト(クルマの外部給電機能を活用する仕組みづくり)の第1弾として、「様々なクルマの給電機能の体験会」を実施

配布資料

市長説明

こんにちは。本日は臨時で記者会見を設定させていただきました。お忙しいところ、ありがとうございます。さっそく説明に入ります。
なお今日は、今回のプロジェクトを一緒に進めていただく、名古屋トヨペットの小栗様、愛知トヨタ自動車の山口様、トヨタ自動車の豊島様、トヨタホームの山根様、4名の方に同席いただいております。私の説明のあとにお一人ずつ説明をいただきますので、ご確認いただければと思います。

今日報道発表させていただくのは、「SAKURAプロジェクト」です。豊田市は従前から「とよたSAKURAプロジェクト」を展開しています。後ほど説明しますが、なかなか広がりがみえませんでした。
今回新たな取組を進めるにあたって、豊田市限定を外そうと、つまり豊田市発の取組ではありますが、広く、当面は愛知県全体、やがては日本全体に波及させていきたいという期待を込めておりますので、そういう風に説明を聞いていただければと思います。

今回「SAKURAプロジェクト」として打ち出した背景ですが、9月の台風10号もそうですし、ここ2~3年もそうですが、自然災害が激甚化しているのはご案内のとおりです。とりわけ、9月の台風10号の際に明らかになったのは、1点は、大規模な停電が発生し、全面復旧までにかなりの時間を要してしまうという現状の中で、日常生活を維持するのに困ってみえた国民がたくさんみえたという点。もう1点は、今年の新型コロナの中で、密を避ける避難所というのが強く言われていましたので、避難所の運営にどこの自治体も苦労してみえました。その中で在宅での避難も非常に重要だろうと、このことは実は豊田市は以前から申し上げていましたが、そういうことも今回改めて浮き彫りになったと思っています。
このような背景の中で、豊田市の直近の取組として、8月にはブラックアウト体験ツアーをエコフルタウンで実施しました。これは、停電を体験しようという市民参加型イベントを企画したり、外部給電や在宅避難を紹介するパンフレットを作成して、市内の各所に配布したりするということに取り組んできました。
これまでの豊田市限定の「とよたSAKURAプロジェクト」は、平成27年から実施しています。電動車の外部給電機能の普及促進ということで、様々な取組を実施してきています。ただ、体制として、販売店の皆さんにも協力いただきましたが、行政中心でしたので、広がりが持てなかったと反省しております。

そういう中で、新たな取組として、「とよた」を外して「SAKURAプロジェクト」として、「とよた」から全国展開へと舵を切るというのが今回のプロジェクトのスタートになります。目的は、今回のコロナや気候変動、とりわけ大規模災害に対して、ハイブリッドやPHVなどの自動車の外部給電機能を社会全体で有効活用できる仕組みを構築することです。取組は、3つのキーワードがあります。「ふやす」と「つなぐ」と「つかえる」です。
「ふやす」は、文字通り外部給電機能を持った車を一層普及させる、増やしていくということ。
「つなぐ」は、そういう機能を持った様々な車を避難拠点に最適な状態でつなぐということ。
「つかえる」は、災害時に外部給電機能を確実に使う、特に家に使うというこの3点です。
体制としては、今日集まっていただいたトヨタ自動車、トヨタホーム、市内販売店を中心に、豊田市つながる社会実証推進協議会等とも連携していきます。

ここから具体的な内容になります。
まず、「ふやす」取組として、市民の皆さんとの接点を強化するということで、市内の自動車の販売店でのパンフレットやステッカーを活用した外部給電対応車の普及促進を図っていこうと、つまり私たちの暮らしの中にこういった外部給電対応車を1台でも多く広めることによって、非常時に対してあらかじめ備えておこうということです。
2点目として、災害時の給電スポットの強化ということで、市内の販売店にご協力いただいて、支援拠点として活躍していただきます。具体的には、販売店の充電器を開放していただき、充電に困ったら販売店で充電させてもらうということを、今回販売店の皆さんと調整をとって進めてまいります。
そうした取組を進めるときに、やはりシンボリックなロゴマークが必要だろうということで、「SHARE the POWER(シェア ザ パワー)」というキャッチコピーを市民の皆さん、事業者の皆さんと共有したいと思っています。「協力し合う」という理念から、外部給電を使って街全体に給電する様子をデザイン化したというものです。

「つなぐ」につきましては、解決策として2つの取組を進めてまいります。
1つは、燃料電池電源車による避難所への電源供給実証ということで、これは新しくトヨタ自動車さんとデンヨーさんとが協力して、燃料電池電源車を新たに開発されました。
かなりの大容量・大出量の電源車になって、こうしたものが被災状況の厳しいところに車を走らせて、この電源車が活躍することが期待されます。もう1つは、ムービングイーという取組でトヨタ自動車さんとホンダさんとが協力して行う取組です。ここで使うバスは、トヨタ自動車のFCバスです。FCバスの電源で、ホンダさんの、移動式、可搬型バッテリーに充電をして、その可搬型バッテリーを避難所だとかで活用する、そういう取組です。
「つなぐ」の2つ目ですが、今日の段階ではまだスタートできる段階にはなっていません。システムの確立に向けて進めているところです。豊田市内で災害が発生した際に、どこの避難所でどういうニーズがあるのか非常に把握しづらいです。そういうことを考えたときに、こういうアプリを開発することによって、どこでどういうニーズがあるのかということを情報集約して、いち早くニーズを満たす、ということを想定したアプリの開発です。11月には実証の予定ですので、動きがありましたらその際にまたご連絡します。

あと、「つかえる」ということですが、これはトヨタホームさんが中心になってやっていることですが、解決策の欄をみると車から住宅「V2H」ですね、「Vehicle to Home」。こうした取組をトヨタホームさん、デンソーさんが行ってみえます。それから、(2)として「クルマde給電」ということで、これはトヨタホームさんです。これは家の中の特定の電気機器にスムーズに電気を送るという取組です。こうした取組を9月末から順次、エコフルタウンに装備を導入して見える化することによって、より市民の皆さんに分かっていただき、できる限り災害に対応する、備えるということに対しての情報提供に努めて参ります。

「つかえる」の2番目ですが、こちらは説明していても具体的に何なんだという分かりにくくて、それは従来からの課題でしたが、今回、地域、販売店、メーカー、行政が一体となっていろんなノウハウを習得してもらおうということを積極的に行ってまいります。その皮切りとして9月26日に様々なクルマの給電機能の体験会ということで、とよたエコフルタウンにおいてこういったイベントを予定しております。また、この時にも取材をしていただければありがたいと思います。また、11月下旬と書いてありますが、市内のいろんな地域でこういう防災訓練を実施していただいていますので、そういった機会を積極的に活用して今回のSAKURAプロジェクトをより多くの皆さんに分かっていただき、少しでも自分の暮らしの中に取り入れていただくということに努めてまいります。

あと、これは出そうかどうか迷いましたが、実は今回の取組というのは、車の外部給電機能に着目したものです。車の外部給電機能と言いますのは、今現在世の中に普及している車の中でハイブリッド、PHV、FCV、こちらの方には100V電源用のコンセントが、標準ではありませんけれども購入時に装着できる、そういう対応車種が数多くあります。そういう車は、100V電源用のコンセントが予め付いていますので、この非常時には速やかに給電が可能な状態になっています。それに対して、PHV、FCVは2面性があるのですが、特にEVですね、今現在普及している車には、この100V電源用のコンセントが装着されている車が無いと聞いていますので、そうした車の場合は、可搬型の給電器を間に挟む、あるいはV2Hの充放電設備を間に挟む、あるいは分電盤を設置する、こういうことをやれば、大容量の給電が可能ということです。今回SAKURAプロジェクトで注目しているのは、HV、PHV、FCVについてです。HV、PHV、FCVは既に登録台数も多くて幅広く給電が可能ですので、こちらに着目した取組を速やかに進めたいと思っています。
ちなみに、資料は用意していませんが、豊田市役所が現在公用車として所有している外部給電機能を備えたハイブリッド、PHV、FCVは全部で32台あります。加えて燃料電池バスのSORAが3台あります。SORAは容量が大きいものですから、ハイブリッドに換算すると18台分になります。合計50台分の用意が豊田市役所の公用車でされているということです。
この50台分で何ができるのかというと、これは机上の空論ですが、50台すべて燃料が満タンであれば、スマートフォンの充電を想定すれば約20万台が可能になってきます。
加えて外部給電については、市独自の補助制度を持っていまして、その補助制度を適用した件数が約400件あります。ですので、今現在の市の公用車あるいは購入された市民のみなさんの協力を得るという前提でいうと、もちろんこれからそのように働きかけをしていこうと思いますが、そう考えると、現時点で約450台分、豊田市には走る発電機があるということですので、先ほど申し上げた「つなぐアプリ」が完成できれば、このアプリを活用することによって、よりスムーズにそうした450台の車が発電装置として役割を果たすことができると思っています。

あとトヨタ自動車さんがみえるから宣伝するわけではないですが、国内の他の日産さんやホンダさんももちろんありますが、トヨタ自動車は前からこういうことに着目されていて、車のラインナップが相当充実しています。ですので、車を買うならばトヨタでなくてもいいです、ただ、こういった機能の付いた車を買えば自分の生活も守れるし、地域も守れるし、ひいては豊田市、あるいは市域を越えていろんな働きかけができるのではないかという風に思っています。

今回のプロジェクトの想いですが、これまでのSAKURAから電動車の外部給電を豊田市内にひろげ、対象をひろげて、「ふやす」「つなぐ」「つかえる」このキーワードを大事にして、豊田市から全国のまちへとひろげていきたい、そういう想いでSAKURAプロジェクトと名付けて展開していきたいと思います。

あとは、9月26日に予定している体験会の内容についてです。この体験会は、26日の午前から午後にかけてとよたエコフルタウンで開催します。参加していただく団体はここにお見えの皆さんもそうですが、それに加えていろんなところに参加いただいて幅広くいろんな企業、いろんな事業所がこうした災害やコロナの感染症に対して、いろんな形で関わり合える、ということをこの26日に確認したいと思います。先程申し上げたとおり、豊田市つながる社会実証推進協議会のメンバーも参加してもらえると思っていますので、ぜひそのあたりもご取材いただけるとありがたいです。

給電機能の体験会の概要ということで、こういったポンチ絵を描きましたので、エコフルタウン全体を使って今日ご説明した内容の実際をご覧いただけると思いますので、ぜひご取材をお願いします。

とにかく今回の決意ですけれども、こうした今の状況の中でぜひこうした取組が日本全国に広がりますように。ちなみに、SAKURAプロジェクトという命名は、桜の花は最初一輪咲き、二輪咲き、そうやって段々と開いていって満開になるのですが、そういう豊田市から一輪、またその隣から二輪目、三輪、こうやって広がることによって、満開の状態にして日本全体が希望をもってこれからも持続可能なまちでいられるように、そういう願いを持っています。

改めてSHARE the POWER。このキャッチコピーで展開してまいります。ありがとうございました。
 

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